あまがみしないようにしつける方法

「まったく痛さを感じない程度の“あまがみ”なら、人に対するものであっても放っておいてかまわない」という考え方があります。「子犬は“あまがみ”をしながら、咬んでよい程度を学んでいくことができるのだから」と。

しかし、「たとえ“あまがみ”であっても、人間の皮膚に歯を触れさせることは一切許すべきではない。それが咬みつき事故の防止につながるのだ」という考え方も存在しています。当サイトでは念のために、「人間の皮膚に歯を触れさせることは一切許さない」という後者の方針を取りたいと考えています。

犬が咬もうとしたら、それが遊びのつもりの“あまがみ”だったとしても、即座に「いけない」と強く叱ってください。犬が自分のやったことがまずくて叱られているとわかるように、厳しい声で叱るのがポイントです。

犬が遊びの一環で咬もうとするときには、首をひねって頭を反らしながら口を大きくあけて手を咬もうとするなどのしぐさをするので、慣れている飼い主さんは犬が咬もうとするときは事前に察知することができると思います。

女性にありがちなのですが、高い声で「いけない」と言うのは、犬が叱られているとは思わず、反対に自分の咬みつきを応援してくれていると感じてエスカレートしていってしまう恐れがあります。叱るときには、低めの厳しい声で叱るように気をつけていただきたいと思います。

犬を叱ったら、すぐにその場を離れ、犬が落ち着くまでの数十分間、犬のほうを見ることすらせず(つまり、目も合わせずに)に過ごしてください。社会性があり、たえず群れの中(この場合は家族ですが)での自分の位置づけに注意を払い、リーダーには喜んで従うという犬の習性をうまく利用するのです。犬は無視されること、仲間外れにされることに弱いので、無視されて懲りると次第に飼い主を不快にしたり怒らせたりする行為をしなくなっていくはずです。

決して叩いたりしてはいけません。攻撃的な犬や人を信頼しない犬になってしまう可能性があります。

さて、もしも実際に咬みつかれてしまったら、即座に「いけない!」と強く厳しい口調で叱ってください。

叱るときに、新聞紙を丸めて筒状にしたものやスリッパでバシッと叩くと効果的

そして時を置かずして、さっと犬の首をつかんでひっくり返し、犬のおなかが見えたら、犬を仰向けにしたままぐっと腕で抑え続けます。犬がリーダーである飼い主にはかなわないと感じるように、おなかを出させたまま身動きできなくするのです。子犬でしたらこれで十分かと思います。

よく公園などで複数の犬が集まったときに、おなかを見せて地面に転がる犬がいることにお気づきでしょうか? これは犬の服従の姿勢で、他の犬に「自分の順位はあなたの下ですよ」と認めているのです。


この姿勢を取ったときは、あなたに服従していますと言っている



なぜ犬がこういう姿勢をとるのかというと、無駄な争いを避けるためのカーミング(静める)シグナルとしてでしょう。

あなたがこの姿勢をとらせることで犬はあなたをリーダーと認め、指示に従うようになっていきます。念のために申し上げておきますが、たとえ犬との遊びの最中であっても、人間はこの姿勢をとらないようにしてください。ましてや、おなかの上に犬を乗せることなどもってのほか。簡単に犬は自分が上だという錯覚に陥ってしまいます。飼い主さんは、あくまでも犬の頼もしいリーダーとして存在してあげてください。そういう飼い主と犬との関係が、犬にとっても安心感があるのでうれしいのです。

実際に咬みつかれたときの別の対処法としては、「いけない」と叱りながら、咬みつかれたほうの手の指をそのまま犬の喉の奥に突っ込んでしまうやり方でもあります。このときは、犬が「オエェ!」となって咳き込むくらい思い切った突っ込み方をしてください。犬は懲りて咬みつかなくなることでしょう。

こうして、犬が自分は力がなく、飼い主がリーダーだと感じておとなしくなるまで待つのです。その後は犬を完全に無視してしばらく過ごし、それから犬と遊んであげるといいでしょう。直後に遊んであげてはならないのは、犬が「人の手を咬むと遊んでもらえる」と誤解してしまわないようにするためです。そんな誤解が生じてしまったら、本当に大変ですからね。

なお、犬を怒ったり無視したりというのは、家族全員が方針とその意味を理解して、同時にやらなくては意味がありません。犬が家族という集団に属すことができるかどうかということが犬の態度を決めるからです。

よく大人の指示には従うが、大人がそばを離れて子どもだけになるということを聞かないという犬もいます。それはそれで危険な面が多々生じてしまいますから、常に犬の家庭での順位が最下位となるようにすべきです。犬が子どもを上位と認めない場合は、大人が「犬が子どもの上になることを許さない」という態度で接してみてください。

サブコンテンツ

このページの先頭へ