飼い主の言うことを聞かず噛み付いてくる場合の対処法

これは、犬が置かれている環境や生育歴、もともとの性格など複数の要因が絡み合い、犬が飼い主や家族よりも優位意識をもってしまったことが原因で起こる咬みつきです。

その根底には、自分が偉い、相手を屈服させたいという心理が働いていると思われます。自分の力を誇示し威嚇するために咬みつくわけです。このタイプの犬は他の犬にも咬みつきますから、犬相手にもトラブルを起こしがちです。

このような犬が優位に立った状態が悪化すればするほど、犬がコントロール不能となり、トラブルがこれまで以上に続発するようになってしまいます。絶対に犬のこのような行為を許してはいけません。「主従関係をつくるトレーニング」を参考に、犬が飼い主さんに素直に従うようにしつけなおす努力をしましょう。このトレーニングがきちんとできていれば、このタイプの咬みつきはなくなるはずです

「主従関係をつくるトレーニング」と併せて、もしも犬がうなったり咬みつきそうになったり、-本当はそうなる前に止めてほしいのですが-実際に咬んでしまったりしたら、即座に厳し強い言い方で「いけない!」と非常に怒っている様子を見せるとともに、壁やケージを叩いて大きな音を出し犬をびっくりさせてください。このときには、犬を上から見下ろす形で怒り、できるだけ飼い主さんの体を大きくみせておくことです。

犬の大きさにもよるのですが(大きな犬の場合は無理なのでやめてください)、可能な場合は犬をひっくり返しておなかを出させ、その上に全身でのしかかって犬をしばらく身動きすらできなくさせるのも効果があります。犬がおなかを見せるというのは、犬の世界では“服従”を表す形だからです。

強く叱るとともに、とっさに犬の鼻先をはたいて、犬が自分のしてしまったことの重大さ気づくようにしてもかまいません。ただし、犬の鼻をはたくというのは犬を驚かせることが目的ですので、苦痛を与えるようなはたきかたはしないようにしてください。犬との信頼関係を大切にしましょう。犬が人間を信頼しなくなってしまうと、攻撃性がエスカレートしてしまって危険です。

いずれの場合にしろ、犬を即座に、犬がびっくりするような形で厳しく叱ったら、その後の数十分間は、犬と目すら合わせないようにして徹底的に無視します。何度か説明してきていますが、犬は無視されることに弱く、態度を改めるのです。

なお、優位性から咬みつくようになった犬は飼い主さんに闘争を挑むので、しつけていく最初の段階では反応が激化する可能性があります。いつ咬みつかれても飼い主さんが傷つくことがないように、犬歯が食い込まない手袋をし、厚着をするなど、ガードにも心がけておいたほうがいいと思います。

何回も申し上げますが、犬の歯は凶器なのです。子どもやよその人相手のトラブルにつながってしまう可能性もあります。とくに犬が他人を傷つけた場合には警察沙汰にもなりやすく、深刻なケースでは危険な犬として殺処分されてしまいます。咬み癖に対しては、毅然とした態度で必ず矯正してください。

サブコンテンツ

このページの先頭へ